今度のオリンピックの予算は史上最大になるそうです。あやかりたいものです。羨ましい限りです。汚染地域での除染作業も美味しい「中抜き」ビジネスですが、新規参入が難しいのです。
大規模な災害があると、信用格付けの高い企業は、銀行から特別な融資を受けられます。数千億円といった額です。貸す方も担保をとった上で、いざとなれば貸倒引当金で計上します。誰も損をしません。
非常事態に対応するという大義名分を掲げて、さまざまな「中抜き」ビジネスが生まれます。地方自治体や中小企業もそのおこぼれにあずかるのです。その結果、無駄な仕事や効力の無い事業、意味のないモニュメントが増えます。しかし利益を食む者にとっては素晴らしい仕組みです。
愚民からカネを徴収し、お気に入りの会社に優先して回すシステムがある限り、日本企業は永遠に不滅なのです。経済環境が悪化し企業がゾンビと化しても、儲け続けることが出来るのです。彼らは笑いがとまりません。
先の大戦でも大企業は、学徒動員により少年少女をタダで扱き使うことが出来ました。企業の株価は、インフレ率を差し引いても、戦前、戦後を通して上がり続けたのです。
地方のレストランに行ったところ、ひょろひょろした学生服を着た子供がぎこちない様子で食事を運んできました。職場体験実習とのことです。なるほど、義務教育という建前は崩せませんが、教育のほとんど職場実習にしてしまえば、タダで働かせることが出来るのです。なんと素晴らしいアイデアではありませんか。
このご時世、彼らに皿洗いやトイレ掃除などの単純労働をやらせれば、ちょうど良いのです。そこまで露骨にやらずとも、医療従事者へ感謝の手紙を書かせたり、「コ〇ナに負けない」と言わせたりして、上手く利用すれば良いのです。
日本人は常に抜け目なくカネ儲けの機会を狙っています。何のためにそこまでするのでしょうか。彼らはヨーロッパの王侯貴族のように優れた建築家に豪勢な宮殿を建てさせたり、芸術家や職人に工芸品を作らせたりといった事はしませんでした。
そういった望みを持つ代わりに、他の連中が汗水たらして働いている間に、ぬくぬくと楽をしたり、仲間内で利益を分け合ったり、友達に口利きをしてもらって良い思いをしたり、罪を見逃してもらったりする事の方が、彼らにとっては楽しくてしょうが無いのです。
そういった便宜を沢山与えられる力を持った者が偉いのです。日本人は今でも、南太平洋で見られた贈与交換とあまり変わらないことをしています。
後世まで残るような継続性のある文化を作り、それを保って次世代に伝えるという考えは毛頭ありません。過去も未来もなく、ただ「うまい汁を吸える今の仕組みがずっと続いて欲しい」と思っているのです。世界や社会がどうなろうと知った事ではありません。この国にはそういった連中しか居ないのです。いっそのこと「誰かの陰謀」であってくれた方がどんなに良かった事でしょう。
目に見えるものでさえ、まともなモノを残せないのですから、彼らが抽象的な理念や理想を実現できる訳がありません。日本がいつまでたっても世界から相手にされない所以です。
Mireille Mathieu singing La Marseillaise (with lyrics)
(フランスの歌手、ミレイユ・マチューによる「ラ・マルセイエーズ」です。「血だらけの旗が我々に対して掲げられた。彼らは我々の喉を掻き裂くためにやって来たのだ。奴らの血をわが地に注ぎだせ。獣どもの母親の胸を情け容赦なく裂くのだ。かつてのような奴隷にはならない。いとしき自由よ、我らと共に戦い給え」といった歌詞を含む「愛国者」の歌です。)