アメリカは好かれています。多くの人々が嫌う一方で愛されているのです。何故なのでしょうか。どちらにしてもアメリカは世界に大きな影響を与えている国です。世界はこれからどう変わっていくのでしょうか。
アメリカは理想を持っています。その理想を実現する力も備えています。それが多くの人々を魅了するのです。
国家には人の一生と同じように興亡があります。華やかな黄金期を迎えた後に必ず衰退していくのです。国として完成した形になればなるほど、そのシステム自体が人々を縛り国を衰退させるのです。しかしアメリカは優れた自浄力を備えています。
国が危うい方向に傾きかけると多くの国民が危機感を抱いて政治に関わり、政権が平和裏に交代するのです。大統領には強い権限が与えられており革新的な政策をとることができます。
現在の民主主義や大統領制は必ずしも完全なものではありません。しかし米国の政治制度は今のところ世界でもっとも上手く効果的に機能している制度だといえるでしょう。
普通の国では衰退期に入ると革命が起きたり独裁政権に牛耳られたりすることがあります。単なる政権交代で国が一気に不安定になってしまう事があります。外国の介入が入ることもあります。一方で米国の場合は「革命」といった大きな犠牲を伴う破壊行為を避けながら劇的な政策変更が可能なのです。
アメリカの独立宣言には基本的人権と国民主権が高らかに謳われています。人民を中心とする理想的な思想は未だについえていないのです。
アメリカには理想があります。彼らは未だにキリスト教や神を捨て去っていません。限界のない経済成長も夢見ています。現実はそれに追いついていなくても「あるべき姿」に向かって進もうという気概があるのです。
それを実現するための強大なパワーをもアメリカは備えています。経済力も軍事力も世界一です。アメリカは衝撃を逆に糧として成長してきたという側面があります。
南北戦争の後にアメリカは急激な経済成長を遂げました。日本軍による真珠湾攻撃を切っ掛けにしてアメリカ国民は一致団結しそれまでに例を見ないような強大な軍産複合体を作り上げました。経済と軍事が効果的に相乗し合うシステムを備えたのです。
軍事力を維持するにはカネが必要です。それは国家を疲弊させ結果として国の衰退を早めます。しかし米国の場合は、定期的に起こる紛争により国の富を増やす事ができるのです。
強大な覇権国家でありながらアメリカには自由があります。何をしても構いませんがその結果によって裁かれます。自分がやりたいことを試せる場所です。チャンスはあります。しかし失敗してしまえば全てを失います。
それが冒険的な気質を持つ勇気ある人々を惹きつけるのです。現代ほどリスクテイカーが大きく報われる時代はありません。彼らのおかげで世界は更なる経済発展を見込む事ができます。
もちろん「誰かの自由」は「誰かの犠牲」を伴います。それを重々承知の上で「やってみよう」というのが米国なのです。大義名分や意味があるのならばリスクがあっても許されるのです。
この国では新しいアイデアを直ぐに試すことができます。そしてそれに賭けようとする資本も存在するのです。米ドルは基軸通過である上に、米国には最先端のシステムやインフラも整備されています。投資家は安心して取引をすることができるのです。
自分が信じる理想に向かって自らを変えられる。そしてそれを250年以上に渡り続けてきたこと。それこそがアメリカの強みであり魅力でもあるのです。
アメリカの崩壊はそのまま世界の危機となります。米国の衰退は世界の分断に繋がります。世界的なネットーワークやサプライチェーンを前提とした経済成長も望めなくなるのです。
アメリカの衰退は外部的な理由に因るものではなく内部的なものです。アメリカを支えている庶民の多くが物価高と治安の悪化に苦しんでいるのです。国の衰退を止められるかどうかは、これをどう解決するかにかかっています。強大な権限を与えられているからこそ、国民は大統領の手腕に大きな期待を寄せているのです。
メディアや「有名人」「知識人」は変化を嫌います。というのも彼らは既存の体制から既に十分な利益を得ており安泰に暮らす事も出来ているからです。彼らは短期的な見方しか出来ません。自分自身が癌であり病巣である事に気づいていないのです。
これから米国内で静かな戦いが進行していきます。それがどのような結果を生み出すにせよ世界に大きな影響を与えることになります。これを無視する事ができる人は誰一人としていないのです。
https://www.amazon.jp/hz/wishlist/ls/32BW9N37F3C1G?ref_=wl_share