「グッディ・グッディ」はアメリカの古いポピュラーソングです。軽快でコミカルな調子の曲です。しかし歌詞の内容は、優等生ぶった「いい子ちゃん(Goody)」が他人にはめられた様子を見て「いい気味だ」「ざまあみろ」と溜飲を下げる身も蓋もない内容です。
この曲のオリジナルが作られたのは1936年です。世界恐慌真っ只中の頃です。人々は協力し合うどころか、不幸にあった人間を蔑み嘲笑う事で、漸く自身の心のバランスを保っていたのです。スタインベックの小説「怒りの葡萄」も世界恐慌の頃の米国中西部が舞台となっています。資本家によって土地を奪われ流民となった人々を描いています。
一方でハリウッド映画が最初の黄金期を迎えたのもこの頃です。「風と共に去りぬ」は1939年の映画です。人々が必死に娯楽を求めていた時代でもあったのです。