838兆円に達しようとする巨額な財政赤字、これをこの国の為政者はどう解決するのでしょう。少子化に加え貧困化が進み、富裕層が脱税する状況で、この先、税収が増える見込みはありません。経済的なクライシスを演出するにしても、今現代、そのような手法が国際的に許されるはずもありません。
昔から使われてきた古典的な手法があります。戦争です。戦争をすれば全てを有耶無耶にしご破算にすることが出来ます。
出来の悪い人間を消し、必要のなくなった中小企業をつぶし、戦時国債や金品の収奪で国民の財産を合法的に奪うことが出来ます。重工業は戦争特需で潤います。戦争が終わったらハイパーインフレーションで借金は帳消しです。このように為政者にとって戦争は、実にありがたいものなのです。
そんな事をするはずが無いと思いますか? 日中戦争から太平洋戦争にかけて戦争を続けた日本陸軍は最後に「一億玉砕」、「本土決戦」を唱えました。すんなりと連合国に降伏してしまうと、陸軍がやってきた事が全て間違っていたという事になってしまい、憎しみを一手に受け、国民によって裁かれる可能性がありました。エリート集団である日本陸軍にそんな事は許されなかったのです。
それならいっそ国民を犠牲にしてもいい、日本全土が荒廃してもいいと思ったのです。日本の為政者の本質は今でも変わりません。先の戦争では陸軍の反対を押し切って無条件降伏となり、核兵器による日本焦土を免れることが出来ました。今回はそのような救いがどこからか現れるでしょうか。