kurukuru89’s blog

主に原始キリスト教、哲学、心理、日本人について、気の赴くままに語ります。知識ではなく新しい視点、考え方を提供したいと思っています。内容は逆説的、独断的な、投影や空想も交えた極論ですが、日本人覚醒への願いを込めたエールであり、日本の発展に寄与する事を目的とします。(ここで言う日本及び日本人とはあたかもそれらを代表するが如く装うが、理性が未発達な為、感情的に動き、浅薄な信条に左右され社会に仇なしてしまう集団や人々を主に指しています)これらを通して人間に共通する問題をも探り散文的に表現していきます。

未来に希望がなく子供を作らない日本人

少子化対策が叫ばれて久しくなります。日本人が結婚しなくなったり、子供を産まなくなったのには理由があります。日本では、もはや未来を描くことができないのです。

 

少子化に、経済的要素が関係していることは間違いありません。まともな企業では、適齢期を過ぎた社員はほとんどが結婚をしていますし、子供もいます。とりあえずカネがあれば、あれこれ悩まなくて済みます。しかし原因としては、それ以外のものがありそうです。

 

一般的に男性の場合は、性欲や勢いで結婚することもありますが、女性はそうはいきません。相手を慎重に選んでいます。基本的に男性は選ばれる側です。

情報化社会となって、我々は世界のさまざまな事柄を知ることができるようになりました。例えば、昔は田舎の素朴な吹奏楽団の演奏でもそれなりに楽しく聴くことができました。しかし今では、世界最高峰のオーケストラの音をいつでも聴くことができます。海外にいる途方もない金持ちの、途方もない生き方を知ることもできます。

これと同じように、映画やドラマ、ニュースで伝えられる芸能人や海外のセレブと比べて、普通の日本人が極めて劣って見えるのは仕方がありません。とはいえ、公正に見ても魅力という点で日本人は不利です。体が華奢でありながら、意地悪で品性は下劣です。子供のころからHENTAIビデオを見て育ちます。顔は左右非対称であり歪んでいます。足もねじ曲がっています。いい大人になっても前髪を下ろしており子供のように振る舞います。日本人にはバイタリティが欠けています。自分で運命を切り開いていく力です。

 

そもそも日本では、結婚とはどういう意味を持つのでしょうか。結婚は現代の日本人にとってリスクの高い行為です。通常は同調圧力に屈するのが日本人です。何か言われれば、直ぐに従います。相手が言っていないことまでに気を回して、自分を変えます。けれども結婚だけはそうは行かないのです。周りが勧めるから、あるいは相手が自分を好きだと言ったからといって「はい、そうですか」と結婚するわけにはいきません。

 

まず、結婚をすることで自分の生活水準が下がってしまう可能性があります。単に同棲をするのであれば、経済的なメリットがあります。ですが、将来もずっとその相手と暮らすことを考えたらどうでしょうか。未来を描けるでしょうか。

つき合っている当初は、相手の顔を見ただけで幸せな気分になりますが、3年も経てば脳内物質は出なくなります。金持ちなら離婚と結婚を繰り返せますが、庶民はそうはいきません。一生添い遂げないといけないのです。家が広ければ、平日はほとんど顔を合わせない生活も可能ですが、狭い家ではそれも叶わないのです。

 

ほんの半世紀前までは、女性は結婚をしないと生きていけませんでした。百姓だと家業を継げるのは長男だけです。兄弟は大勢います。どこかに嫁がないと自分の居場所がありませんでした。

もし結婚をしたとしても大変でした。姑の監視のもとで長時間労働をすることになるのです。朝は誰よりも早く起きて食事の支度をし、夜は誰よりも遅くまで起きていて、後始末や次の日の準備に追われるのです。無償の労働者として時間の制限なく働き、夫に対してはモノとしてあらゆる欲求に応えなければいけません。「姑や旦那が死んで、ようやく軟禁状態から解放されて自由になれた」と語っていた老齢の女性がいました。昔の話ではありません。

 

「女性は25歳で定年」と言われていた時代がありました。都内で就職をしても、25歳までに相手を見つけて結婚しなければならなかったのです。期限は眼の前に迫ってきます。結婚によってその後の自分の運命も定まります。結婚は「命がけの跳躍」とでも言うべき行為だったのです。

家事や育児は大変でしたが、結婚する以外の選択肢がありませんでした。今でも、女性が「結婚もせずに仕事一筋」というのは良くは思われません。共働きというのも何処かネガティブなイメージがあります。専業主婦として男性に寄生して子育てをするのが「あるべき理想の姿」と思われています。

今は、職業を適切に選べば、一人で生きていける時代になりました。昔とは違って、そのまま実家で安楽に暮らせるかもしれません。世間体を気にしなければ、将来どうなるか分からないリスクのある相手とわざわざ結婚する必要もないのです。

 

結婚はともかくとして、子供だけは持ちたいという女性が多くいます。そうは言っても、子供を一人前に育てるのは大変です。現代では、そこそこのスキルしか持ち合わせていない労働者は低賃金に甘んじることになります。人が少なくなっているのに賃金は安くなっています。日本人は、人を使い潰してカネに転換することに余念がありません。

日本は縮小していく社会です。これからは、子供が自分と同じくらいの生活水準を保つことさえ難しいのです。息をしているだけでも重税を背負わねばなりません。自分よりさらに高い教育を受けさせて、さらに良い仕事に就かせる必要があります。両親の遺伝と経済力、そして住んでいる場所が大きく影響します。もしもそれらが自分たちに欠けていたら、いったいどういう将来を描けると言うのでしょうか。子供には、仕事を持てず、カネを得られず、結婚も出来ない人生が待っているのです。

 

日本人は世間体を大事にします。もしも見た目の良いパートナーが得られなかったら、休日に出かける事さえためらわれます。子供にも可愛い服を着せて、幸せそうに歩く必要があります。そんなところでも、人目を気にして他人と競争しなければならないのが日本人です。誰もが貧しくて、皆が結婚する時代はよかったのです。見た目の悪いカップルが大勢いましたし、着飾るといってもたかが知れていました。

 

日本人というのは、見知らぬ人に対して、本能的な警戒感を持ちます。敵意と言っていいほどです。この点では世界のどんな人々よりも特殊です。そんな彼らが、自然な愛情をいだいて、他人と健全な関係を結ぶのは、どだい無理な話です。性欲やムラ社会からの強力な圧力があって、初めて結婚が可能だったのです。

 

昔の栄光が忘れられない日本人は、今より生活が悪くなることを恐れています。衰退国家の運命を受け入れられません。「日本スゴイ」と言って現実から目をそらすのに懸命ですが、それにも限界があります。

日本にはもはや、明るいイメージやムードが存在しません。小手先の補助金やスローガンではどうにもならないのです。体中をガンに蝕まれた末期の患者に「病は気から」「元気を出せ」などと言ってもしようがありません。

 

無職でシングルマザーであっても、子供を安心して育てられる社会が必要ですが、それを日本で実現するのは無理な話でしょう。

役人の考えは、大企業にカネをバラ撒けば、そのうちに庶民にもカネが巡っていくというものです。庶民に渡すカネは極力絞ります。かといって人々が手厚い保護を求めれば、さらなる増税が待っています。ゾンビ企業も生かし続ける必要があります。少子化対策でも増税少子化を放っておくにしても増税です。改革でも縮小でも現状維持でも増税を求めるのが役人です。無能さの証(あかし)です。

 

それだけではありません。自分では生きていけない。考えることもできない。常に誰かの指示を待っている。このような日本人を大量に作ってしまったのも問題です。無能なリーダーに、無能な労働者しかいないのが日本です。人材こそが日本の資源だったのではないでしょうか?

 

「結婚しない」「子供を産まない」と庶民を非難するのは、お門違いもいいところです。たったひとつの省庁が政策を打ち出したところで、どうにかなる問題ではありません。連中の能力を超えています。

 

現代の少子化は、総合的な失政の結果に他ならないのです。そして、それに対する日本人の答えが、自ら滅びるということだったのです。

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