kurukuru89’s blog

主に原始キリスト教、哲学、心理、日本人について、気の赴くままに語ります。知識ではなく新しい視点、考え方を提供したいと思っています。内容は逆説的、独断的な、投影や空想も交えた極論ですが、日本人覚醒への願いを込めたエールであり、日本の発展に寄与する事を目的とします。(ここで言う日本及び日本人とはあたかもそれらを代表するが如く装うが、理性が未発達な為、感情的に動き、浅薄な信条に左右され社会に仇なしてしまう集団や人々を主に指しています)これらを通して人間に共通する問題をも探り散文的に表現していきます。

レビュー

人間のあるべき姿 −ヘルマン・ヘッセ「シッダールタ」−

数多(あまた)ある書物の中でも人生の節目において何度も読み返すべき重要な本があります。ヘルマン・ヘッセの「シッダールタ」はそういった本のひとつです。人間がこれから目指していくべき方向についての大切な示唆を得ることができます。 シッダールタは…

人の命をもカネに変える資本主義 −「パーフェクト・ケア」に見る介護ビジネス−

資本主義は全てをカネに変えるシステムです。子供を産ませるのは次の労働者を再生産するためであり、教育は良き労働者を育てるためにあります。こうして人々は、何の疑問も持たずに資本家に忠誠を誓い、役に立たなくなるまで奉仕し続けるようになるのです。 …

ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第12番

ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第12番は、後期に書き上げられた一連の弦楽四重奏曲のスタートとなる曲です。交響曲第9番とミサ・ソレムニスという大作を書き上げてから、ベートーヴェンは、それまで中断していた弦楽四重奏曲の作曲を再開します。その嚆矢とな…

犠牲を厭わず理想を追うことについて(映画「ピュア」)

「ピュア 純潔」というスウェーデンの映画があります。アリシア・ヴィキャンデルが主演をつとめましたが、その演技力によって数々の賞を勝ち取りました。「純潔」というタイトルは誤解を招きかねませんが、真面目な作品です。原題は「美しきものへ向かって」…

「サム=サマンサ」 −友人としての男女−

よくある男が女になってしまうというコメディ映画ですが、結末は一風変わっています。ラブロマンスの要素もあります。意外に重要なテーマを扱っている寓話です。 プレイボーイで仕事もできる独身主義者のサムは、ある夜、友達の独身お別れ会に参加します。家…

「ザ・メニュー」 −芸術家と鑑賞者の関係−

2022年に公開された「ザ・メニュー」という映画があります。孤島にある高級レストランで、選ばれた客だけに提供される一風変わったメニューと、異常な体験を描いています。ブラック・コメディです。 レイフ・ファインズが、サイコパス的なカリスマシェフを演…