kurukuru89’s blog

主に原始キリスト教、哲学、心理、日本人について、気の赴くままに語ります。知識ではなく新しい視点、考え方を提供したいと思っています。内容は逆説的、独断的な、投影や空想も交えた極論ですが、日本人覚醒への願いを込めたエールであり、日本の発展に寄与する事を目的とします。(ここで言う日本及び日本人とはあたかもそれらを代表するが如く装うが、理性が未発達な為、感情的に動き、浅薄な信条に左右され社会に仇なしてしまう集団や人々を主に指しています)これらを通して人間に共通する問題をも探り散文的に表現していきます。

国の代わりに民が滅びる日本

日本は安泰です。これからもしばらくの間は破綻することはないでしょう。破産するのは日本国民だからです。貧乏くじを引くのはいつも庶民と決まっています。

 

文明とは進歩し続けるものだと思っていました。しかし実際は違うようです。日本のように進歩が止まってしまうだけではなく退歩してしまう国もあるのです。

日本円はドルに対して年初から10%も低下しました。1日のうちに4円近くも乱高下をした事もあります。投機の対象となっているのです。主要先進国だというのに、まともな国の通貨とは思えません。

 

日本はスタグフレーションに陥っており、大企業はリストラを繰り返しています。いっぽうで日銀は「日本は持ち直す」と見ています。当たり前です。日本は大企業優遇政策を続けてきたからです。未だに結果が出ていないという事の方が問題なのです。聞いている方からすれば「いつまで同じ事を言っているのか。早く結果を出せ」という感じでしょう。通常ならばインフレが進んでいくので株価も上がっていくはずなのです。その代わりに資産を持たない中間層は没落していくのです。

 

外国から見れば、日本の株価や債券利回りが良ければいいのです。円安であり、短期的に円高に向かいそうであれば、なおさら良いでしょう。そこに投資するだけであって、庶民の暮らしはどうでも良い話なのです。日本人が米国経済を見る時とまったく同じです。米国の中間層がいくら没落しようが知ったことではありません。

 

既に日本は格差が激しい国となっています。お隣の韓国よりもです。飛び抜けた金持ちがいない代わりに、まともに生活できない貧乏人がたくさん居るのです。国民がなぜ彼らを見捨てているのかさっぱり理解できません。次に貧乏人となるのは大企業の社員も含めたサラリーマンです。日本は新自由主義へと舵を切ったはずなのに、負の側面しか現れていないのです。

 

政府はあたかも「日本をぶっ壊す」という隠れスローガンを持っているかのようです。今しか考えていないからです。政府は税金として集めたカネを社会保障やインフラに回さなければなりません。ところが彼らがやっているのは「お友達」や「仲間」うちでの再分配なのです。

 

政府も企業も「人が足りない」と言いながら、賃金を上げず人を育てようともしません。彼らはシロアリのように日本を食い尽くそうとしています。国民も搾取され続けながらも「死ぬまで働く」と決意したかのようです。安心してください。あなたの予想よりずっと早く死はやって来ます。安い賃貸住宅でドロドロに腐った汚物と化すことが不安なだけです。

 

戦後の経済発展は官僚のお陰だという話を聞いたことがあるでしょう。デタラメもいいところです。官僚主導の政策は必ず失敗しています。有機ELディスプレイはどうなったでしょうか。半導体だって同じ道をたどることでしょう。社会保障やインフラ維持以外は余計なことをしないで欲しいのです。一方で競争力のない斜陽産業は未だにゾンビ状態で生き残っています。しかしながら情けない企業幹部や国民は、官僚の指示を待っているような状況なのです。まるで幼稚園児です。

 

1997年に韓国はIMFの緊急融資を受けることになりました。その時の韓国の信用格付けはA−でした。現在の日本の格付けはどうでしょうか。A+です。昔はトリプルAだった事もあったのに、この体たらくです。現在の韓国の格付けはAAですから、日本はそれよりも低いのです。もしも日本がトリプルBを割ったら投資不適格となります。

当時の韓国ではウォン安という通貨危機の他に、大企業の破綻、株価暴落、外貨の流出と返す当てのない借金で八方塞がりの状態でした。しかし韓国はその後に構造改革を果たして苦しみながらも復活しました。

日本は、巨額の対外純資産を持っています。しかしご存知のように、対外純資産の多くを占める米国債アメリカの許可なく勝手には売れないのです。利息分は入ってきますが、償還日になったらまた別の米国債に乗り換えるだけです。そもそも「対外純資産が多いから日本は豊かだ」というのは植民地の発想です。恥ずかしい話なのです。

 

日本は韓国のようにIMFの救済を受けたわけではありません。しかし徐々に破綻しているのです。バブル崩壊以降、多くの企業が倒産しました。リストラも継続的に続いています。株価も通貨の目減りを考えると低いままです。要するに日本は劇的な破綻はしていないものの、真綿で首を締められるように地獄へと向かっているのです。ハイパーインフレ預金封鎖が直ぐに起こるわけではありません。しかし確実に国民は貧しくなっています。

貧乏人は食うや食わずで夜のスラム街をうろついています。歓楽街には「立ちんぼ」が並び観光名物となっています。彼らの存在を必死で隠蔽しようとしていますが、そうはいきません。次は中間層の番です。

 

歴史上、衰退国家は中間層を搾取することで国を保とうとします。中間層を搾取し終わった段階で国は破滅します。通常はその前に革命や政権交代が起こり、次のフェーズへと移ります。しかし日本人は問題を隠蔽し、解決を先送りにしてきたのです。苦しみを先伸ばしにしてきた大きなツケをこれから払うことになります。

無能な官僚や政治家に任せるより、IMFの管理下に移ったほうが、日本にとってどれ程良かったか知れません。もっとも宗主国はそれを許さなかったでしょうが…。

 

30年に渡り日本は試練を受けてきました。しかしそこから学んで成長する事ができませんでした。無能な官僚が国民の自由を奪い、抑圧と搾取を繰り返してきたからです。役人や政治家はもっと早く減らしておくべきでした。

日本は「もう死んでいる」のです。けれども国民は気づいていません。そのおかげで既得権益者は、これからも庶民の生き血を啜って生き延びていくことができるのです。

日本経済「持ち直しの見方、変わらず」=植田日銀総裁 | ロイター

国家が破産する日 (字幕版)

世界秩序の変化に対処するための原則 なぜ国家は興亡するのか (日本経済新聞出版)