kurukuru89’s blog

主に原始キリスト教、哲学、心理、日本人について、気の赴くままに語ります。知識ではなく新しい視点、考え方を提供したいと思っています。内容は逆説的、独断的な、投影や空想も交えた極論ですが、日本人覚醒への願いを込めたエールであり、日本の発展に寄与する事を目的とします。(ここで言う日本及び日本人とはあたかもそれらを代表するが如く装うが、理性が未発達な為、感情的に動き、浅薄な信条に左右され社会に仇なしてしまう集団や人々を主に指しています)これらを通して人間に共通する問題をも探り散文的に表現していきます。

矛盾したルールに縛られ続ける日本人

日本人は自分のポリシーを持ちません。自らが定めたルールに則って行動できないのです。その代わりに、誰かが決めてくれたルールに従います。例外だらけの複雑なルールです。その理由を考えてみようともしません。彼らはの頭の中は、増改築を繰り返した家のように、複雑で混乱しているのです。

 

ヒトをヒト足らしめているのは言葉です。言葉があるから眼前の出来事を抽象化し、その原理を利用して、環境を変えることができるのです。

日本人は、言語を扱い、計画を立てる能力が劣っています。そのために、彼らはヒト未満の存在に留まっているのです。

 

意識のレベルを、3段階に分けてみます。<受動的意識><能動的意識><高次の意識>と仮に名付けておきます。

(1)第一段階:多くの動物は、<受動的意識>しか持っていません。エサをもらって喜ぶ意識、苦痛を避けて嫌がる意識など、原始的な自己は持っています。しかし彼らは、過去や未来を思い描くことができません。外界の刺激に反応しているだけです。自己はそれを観察し受け入れるだけの存在です。

(2)第二段階:<能動的意識>は、サルや、ホモ・サピエンスに見られる意識です。自己が積極的に、自分の能力や環境を使うことができます。サルは、天井から吊り下げられたバナナを取るために、道具を使うことができます。過去の記憶を参照し、ある程度は計画的に行動するのです。

(3)第三段階:<高次の意識>は、多くのホモ・サピエンスに見られます。抽象的概念を扱える言葉を持っています。自分を客観視できます。絶対者を仮定し、その下に居る自分を想像できます。過去と未来を思い描き、その中に居る自分を、ひとつのストーリーで結びつけることができます。

 

日本人は上の第2段階で留まっている人たちです。

第2段階に居る人は、他人との関係を「上か下か」でとらえます。人的ネットワークも貧困です。その方が頭を使わずに済むのです。

一方で第3段階に居る人々は、タテの関係だけでなく、横方向の人間関係を構築することができます。自分と対等な関係にある他人です。

これは自分を客観視できるから可能なことです。「神や法の下では、我々は平等である」といった考えです。人とのネットワークの数も、タテ関係だけのものとはかなり違います。頭を使う必要があります。

 

第3段階にあるように、言葉を使って、過去の自分の行動を解釈し未来を思い描くのが、高度なホモ・サピエンスの特徴です。その一貫したストーリーに矛盾があってはなりません。

 

ところが日本では、矛盾だらけというのが普通です。行動が一貫していません。

例えば日本の発注者は、はっきりと自分の要望を業者に伝えることができません。いざ開発が始まっても、発注者の要望は二転三転します。納品しても、あれこれ文句を言って、検収書を出すのを渋ります。

発注者は、自分が何を求めているのか分かっていません。そんな人間が大勢います。彼らの妥協の産物が、要件定義書としてまとめられてしまうのです。

 

外国製のパッケージソフトは、ひとつの明確なポリシーのもとで作られ、操作や動きも予想通りという事が多いのですが、日本製はそうではありません。「あれもできます、これもできます」の器用貧乏です。外国製のパッケージソフトを日本の企業に入れるには、互いに矛盾する現場の業務にあわせて、アドオンの開発が必要です。業務改善とはほど遠く、パッケージを導入した意味がなくなってしまいます。最近はクラウドも多くなってきましたが、執拗に改修を求めてくる客がいます。

 

日本には多くの試験があります。入学試験がそうですし、様々な資格の試験もあります。日本の試験で特徴的なのは、その資格を備えているかどうかを判別するのではなく、一定の割合で誰かを不合格にしなければいけないという点です。

例えば普通自動車免許の試験です。自動車運転のための法律やルールなんて、たかが知れたものです。しかし「皆で仲良く100%の合格率でした」ではまずいのです。気を抜くと落ちるように出来ています。統一されたルールではなく、互いに矛盾するような細かい規則があり、それを教えられた通りに覚えていないと受からないのです。

 

日本の試験は大概が、こういったものですから、下手に考えてはいけないのです。「これはこういうものだ」と暗記するしかありません。どんな例外規則が出されるのか分かりませんから、過去問の分析は必須です。

 

日本人はこういった矛盾だらけのルールの中で生きています。地下鉄での人の通行方向を示す矢印が、場所によって、左側だったり右側だったりします。そのローカル・ルールに従っていないと怒られてしまうのです。

日本の「伝統文化」も、訳の分からない細かい作法に縛られています。着付けにしても茶道にしても、意味の無いルールが沢山あり、無条件で従わなければならないのです。流派によっても異なります。個々の継承者が規則を付け加え、どんどん複雑化していきます。縛られれば、縛られるほど、安心するのが日本人です。

 

日本人は「ちょっと待てよ。そもそもこうあるべきではないのか?」と立ち止まってシンプルに考え直すことが出来ないのです。

そこまで意図しなくても、普通のヒトは、一貫したストーリーによって物事を解釈しようとする傾向があります。ですから、時が経つうちに、より一般的なルールへと収斂していくものなのです。ところが、その逆へと進むのが日本流です。

 

異なる言語の使い手達が集まる場所で生まれる、ピジン語と呼ばれるものがあります。その場の間に合わせとして、使われるようになった言葉ですから、最初は滅茶苦茶です。しかし時が経つと、それなりに納得できる文法に沿うように変化していくのです。

日本語も一種のピジン語のようなものだったのかもしれません。しかし複雑です。日本語の文法構造は、それほど難しくはありません。ところが、膨大な漢字に、規則性の無い当て字のような読み方が幾つもあり、混乱しています。それに加えて、カタカナの外来語や4文字英単語が、無節操に毎年加わっていきます。

 

日本人は、自分で咀嚼し、今までのストーリーにどう適合するのかを考えてから受け入れるのではなく、無条件で受け入れてしまうのです。

日本が明治維新後に、文明化を進める事ができたのは、この無節操さが在ったからです。決して日本人が優れていた訳ではありません。他のアジア諸国は、十分に理解した上で西洋文明を取り入れ、発展しています。付け焼刃(つけやきば)だった日本の文明は衰退しています。

 

日本人は自分の頭でストーリーを考えたり、ルールを作るのは苦手です。学校や職場のように、上下関係が明確で、作法も明確に定められている場所だと安心します。反対に、様々な背景を持った人々と交流するのを恐れます。表面上はにこやかにしていますが、陰口を言います。裏表があります。変化を嫌います。指示をする人が居なかったり、想定外の出来事が起こると、すくみあがって何もできない人々です。

 

資料を作るのでも、まっさらなパワーポイントや、ワードを開いて作るのは苦手です。誰かが作ったものをコピペして作るのなら、何とか可能です。エクセルのように、初めから薄い罫線が曳いてあるものだと安心します。数式がひとつも入っていなくてもエクセルを使います。文章だけで内容の無い資料でも、罫線に従って文を書いていけば、インデントが揃っており、表面上は綺麗に見えるからです。

 

「考えるより手を動かせ」と言われ続けているので、何か指示を受けた時に、その背景やコンテキスト、目的に考えを巡らせ、計画を立てるのではなく、いきなり作業を始めてしまいます。

職場では、とりあえずパソコンのモニターを見つめ、キーボード上に手を置き、何かしら作業をしているように見せかけねばなりません。マウスばかりを弄っていると、ネットサーフィンをしていると思われかねないので、注意する必要があります。会議は憩いの時です。リラックスした姿勢で、あれこれ好き勝手な事を言うことができます。相手を罵倒する事でストレス解消にもなります。時間も潰すことができます。定時になれば、当然のような顔をして残業します。自分一人では何も生み出せない人たちです。

 

こうした事の背景にあるのは、遺伝と環境による、前頭前野と言語野の発達不全でしょう。

このままでは、日本人はヒト未満のままで終わってしまいます。読書はもっとも効果的な訓練になります。物事を見たときに抽象化する習慣、そこから導き出した原理を現実に当てはめてみるのも、よい訓練になります。常に、自分も含めて客観視する姿勢です。

 

勉強でも仕事でも、余裕があるのが理想です。経済と同じように、利潤が生まれるから成長があるのです。毎日、自分の労力を使い果たすだけでは成長がありません。それどころか、日々、我が身を削っているのが今の日本です。

もっとも、余裕や利潤があっても、どう使ったら良いのか自分では判断できないのが日本人なのですが…。

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