kurukuru89’s blog

主に原始キリスト教、哲学、心理、日本人について、気の赴くままに語ります。知識ではなく新しい視点、考え方を提供したいと思っています。内容は逆説的、独断的な、投影や空想も交えた極論ですが、日本人覚醒への願いを込めたエールであり、日本の発展に寄与する事を目的とします。(ここで言う日本及び日本人とはあたかもそれらを代表するが如く装うが、理性が未発達な為、感情的に動き、浅薄な信条に左右され社会に仇なしてしまう集団や人々を主に指しています)これらを通して人間に共通する問題をも探り散文的に表現していきます。

ベートーヴェン ピアノソナタ第32番(作品111)

第32番は、ベートーヴェンによる最後のピアノソナタになります。52歳の時の作品です。彼が死去したのは56歳のときです。ベートーヴェンは、形式に拘った時期もありますが、晩年になると自由な構造の曲を書くようになりました。

 

本作品も、ピアノソナタでありながら、2楽章しかありません。第1楽章は、ソナタ形式と言えば、ソナタ形式なのですが、かなり自由な構成です。しかも爽快感を得られるような曲ではありません。不協和音が多く緊張を強いられる音楽だからです。弾き手にとっても体力を消耗するような曲です。

 

さらにこの曲は、あまりピアノの響きを活かしたものとは言えません。それまでのピアノソナタとは語法が異なります。ポリフォニー的です。主題も無骨です。そういった意味では、最後のピアノソナタというよりも、これから後に書かれる、後期の弦楽四重奏曲や、交響曲第9番の第1楽章に繋がっていく作品と考えた方がいいかもしれません。

 

とはいえ本作品には、優れた文学作品と同じように、様々な感情やテーマが含まれており、それらが同時並行で進んでいきます。喜びと悲しみ、秩序と混沌、真摯とユーモアといったものです。小宇宙を感じさせるかのような音楽です。だからこそ、聴く度に新しい発見があり、飽きることがない至高の価値を持った作品となっているのです。


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グレン・グールドによる第1楽章です。かなりテンポが速いですが、各声部がクリアに表現されており、この曲の構造がよくわかる演奏です。


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同じようにグレン・グールドによる、第2楽章です。「ジャズやブギウギのようだ」と形容される第2変奏から第3変奏(5:00〜8:30)は、軽すぎても重すぎてもいけない箇所ですが、ちょうど良いバランスになっています。

Beethoven: Piano Sonatas

ベ-ト-ヴェン: ピアノ・ソナタ第30番・第31番・第32番

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30-32番