以前も書きましたが、日本人は、最終兵器や巨大プロジェクトが大好きです。戦艦大和だとか、宇宙戦艦だとか、ガンダムだとか、最新鋭戦闘機だとか、何か最新テクノロジーを使った兵器がそのうち現われて、日本人を救ってくれると思っているのです。
先の大戦での真珠湾攻撃も結果的には成功しましたが、ギャンブルでした。緻密な計画ですが、硬直的で、何処かひとつの要素が破綻すれば、全てが無に帰すようなプロジェクトだったのです。
現代の日本も、無謀な大プロジェクトにとりつかれています。原発や高速増殖炉を使ってプルトニウムを増産し、核兵器大国になるという野望。日本以外ではどこも取り組んでいない、「日本が世界に誇る(笑)」超伝導を利用したリニアモーターカー。日本だけが執着している燃料電池車を中心とする水素社会。莫大な予算をつぎ込み、高コストのロケットや軍艦、戦車、戦闘機などを民間企業に作らせて、軍需産業大国になろうとする目論見などなど…。
大局を見る頭が無いうえに、誰も責任をとる覚悟がない為、時代遅れになったり、見込みのないプロジェクトであると分かっても、国の行く末を左右するような戦略を変更することができないのです。大勢の利害関係者が絡んでいるから、今更止められないというのもあります。こんな日本に未来はあるのでしょうか。いや、このままでは無いでしょう。