日本人は掛け声ばかりで何もしない人達です。たまに何かをしても的外れな事ばかりです。それでいて「なんでこんな結果になってしまったのか？」などと自問しています。本当は「誰も悪くない。ましてや俺の責任ではない」と言いたいのです。
上の人間が何か命令をしている訳ではありません。ただ下の人間が勝手にあれこれ推測して行動しているに過ぎません。自粛モードで経営が行き詰っても、「お前が勝手に自粛したからだろ、バカ。自己責任だ」ということなのです。
もし営業を続けているような店が存在すると「名前を公表します」となります。これはすなわち「みんなで嫌がらせをしましょう！」と言っているのに等しい話です。そしてそれに一生懸命に応えてしまうのが日本人なのです。
なんとまあ、情けない人々でしょうか。「虐めをするように！」と掛け声をかけると、あとは下々の人間がやってくれるのです。罵詈雑言を書き連ねた紙を夜中にコソコソと店のシャッターに貼りに行ったりしているのです。イジメを先導するのもおかしな話ですが、祭りのように嬉々として参加するのもどうかしています。幼稚園児のようなレベルです。
人々は巣ごもりしながら「うちらは外出を控えているのに、なんだあの家族は！」と近隣同士で監視しあっています。うっかり美容室にも行けません。遊びで電車に乗っているような奴らを見つけると睨みつけて憎悪を示します。電車の座席では隣の人間に「向こうに詰めろよ、馬鹿」などと言ってストレスを解消しています。集合住宅では「ゴミを捨てる際に、マスクなどは二重にゴミ袋に入れるように！」などと住民全員に向かって、過剰なルールを守るよう強制します。手前が触ったエレベータのボタンや汚いケツをこすりつけた電車の座席はどうするつもりなのでしょうか。彼らはやることなすことピントがずれています。それでいて熱心なのです。
上の人は病気に効くと言われるクスリを直ぐに処方してもらえますが、庶民は「少なくとも４日間は家で耐えろ」と言われます。その後、「熱だ、咳だ！」などと叫んだとしても診療を断られてしまいます。病院の受付ではね除けてしまえば、患者も発生せず、命を救う義務も無いのです。
日本人は自粛により勝手に行き詰っていることになっています。ミシガン州での抗議行動をニュースで知ると「バカな奴らだなあ」と嘲っています。しかし羊のように言われた通りに動き、屠殺場へと導かれているのは彼らなのです。羊ならまだ可愛げがありますが、彼らの性根は醜怪です。
こうした社会を彼らは文明国と称してきました。先進国と呼んでいたのです。ヒトラーは戦争を起こしましたが、少なくとも経済を復興させ、後に残るアウトバーンを建築し、フォルクスワーゲン・ビートルのプロトタイプを作らせました。対してガーゼの○○○ですか？ しかし後世の教科書には、長期に渡る最大の好景気をもたらした人物として歴史に残るでしょう。「最大の」と言ったのは、日本はその後二度と立ち直れないからです。
なんと言いますか、日本人の運命というのは「晴れた日にルンルン気分で散歩していたら、側溝にはまって死んでしまった」とでもいうべきショボさがあります。はかなさと滑稽味があります。いつもは何かに寄生しながら目立たないように生きていますが、シラミやノミのようにペシッと一発叩かれて終わりというような人生です。それでもやはり死に際に「なぜこんな事に？」などとトボケた事を言うのです。「もののあはれ」とでも言うべきでしょうか？
この国では、上が何かを言ったら下がすかさず察して、サポートし盛り上げます。死に際まで日本人はこんな言をやっています。何処に行っても軍隊のように命令一下、何も考えずに同じように動く人間ばかりです。知力があるのではなく、学校教育に依る、ただの訓練と習慣の賜物です。
上の人間はルールに従わなくても良いのですが、下に行くにつれていろいろなルールが増えていきます。大きな組織に所属せず、社会の末端にいる人間は「あれにもこれにも」従わなくてはなりません。自治体や取引業者からの督促状にあえぎ、賃料を支払い、必死で物資を調達し、納期を守り、笑顔を絶やさずサービスに努めなければなりません。彼らは「てめえのケツは自分でふきな！」と言われながら、他人のケツにまで面倒を見なくてはなりません。
この社会はそんな哀れな人々からカネを搾取する、効率の良い集金マシンです。「お前らのものは俺のもの」とばかりに集めたカネを仲間内で分け合います。カネを民の為に投資するのではなく、朝貢外交で各国に献上します。外国から見た場合の日本の価値はそこにあります。だから外国が日本の民に同情する事も絶対にありません。むしろ今の社会システムが続いてくれる方がはるかに望ましいのです。
しかし心眼が曇った日本人は、「一丸となってのりこえよう！」と声を掛け合いながらも、裏で互いに足を引っ張るような事を繰り返しているのです。
