99人の利益の為に1人を犠牲にしてよいか? 小説やドラマでよく扱われるジレンマです。ところが日本人は仲間1人の為に、残りの99人を犠牲にするのです。
そこには何のためらいも躊躇もありません。日本人にとってはジレンマでもなんでもないのです。驚きです。モラルもなければ論理もありません。滅茶苦茶です。
自分が所属するムラ社会のため、役所のため、会社のため、OBのため、先輩、先生のため、自分の所属する集団や仲間の利益を最大にできるのならば、その他の多くの人々の不幸などお構いなしなのです。
だから、警察の体面を保つために冤罪が量産されたり、検察に起訴されると99%が有罪になったり、原発を守るために大勢の人間が死んだり、少数の者の為に大勢の国民が貧困にあえいだりと、異様な事態がこの国ではまかり通っているわけです。
仲間内の空気を読むことはできても、大局を考えることができない人たち。
よしんば本人に悪意が無いとしても、結果として大勢の同胞がムシケラのように扱われ死んでいく、それが日本という国なのです。