kurukuru89’s blog

主に原始キリスト教、哲学、心理、日本人について、気の赴くままに語ります。知識ではなく新しい視点、考え方を提供したいと思っています。内容は逆説的、独断的な、投影や空想も交えた極論ですが、日本人覚醒への願いを込めたエールであり、日本の発展に寄与する事を目的とします。(ここで言う日本及び日本人とはあたかもそれらを代表するが如く装うが、理性が未発達な為、感情的に動き、浅薄な信条に左右され社会に仇なしてしまう集団や人々を主に指しています)これらを通して人間に共通する問題をも探り散文的に表現していきます。

エデンの園における蛇の誘惑

以下はフィクションです。

天地創造の後まもなく、エデンの園において、神の使いであるルシファーは蛇の姿を装ってエバに語りかけた。

「灰色の低い空、地平を覆う緑の木々、そして鳥や獣たち、これだけでは退屈ではありませんか。私と契約を結べば、これをもっと楽しいものへと変えてあげましょう。さあ、契約のしるしに、この善悪の木の実を食べなさい。」

エバは言った。
「私はこれで十分に満足していますが、どのように変わると言うのですか?」

「空 は見たことも無いような青い色になります、そこに白い雲が浮かぶようになります。そしてそれらは刻々と変わっていくのです。四季も造りましょう。さらに私 は地を動かし、天を突くような高い山々、壮大な断崖絶壁や滝、そして山よりも深い青い海を造ってご覧に入れます。それらはあなたの目を楽しませるはずで す。」

「昼と夜を作りましょう。空に光輝く太陽が浮かび、東の空から舞い上がり、そして西の空へ沈んでいきます。それにつれて、大空は青 色から赤色へ、そして漆黒へと変わっていくのです。闇が訪れると月と星が現れます。あなたは創造されてからどのくらいの時間が経ったのかご存知ですか?  太陽、月、星は規則正しく時を刻み、あなたに正確な時間を教えます。この世界はあなた方のものです。やがては月や星にも連れて行っていあげましょう。冒険 を楽しむのです。」

「変わるのは天と地(sky and earth)だけではありません。あなた方に眠りというものを与えましょう。闇が訪れると、あなたは心地よいまどろみを感じ、やがて意識を失います。そし て太陽が昇るとまた、意識を取り戻すのです。あなたが創造された時の爽快さを覚えているでしょう。そのような感覚を毎日、味わうことができるのです。」

「眠りにおいて私はあなた方に、夢を与えましょう。夢において私は語りかけ、これから起こる出来事を教えます。また新しいものを創造する為に必要な様々な映像をお見せしましょう。こうしてあなた方は、神々と同じように創造するものとなるのです。」

エバはさらに言った。
「私は神々のように創造するものとなることを望んではいません。」

「私が与えるものは、それだけでは無いのです。あなた方に強い感情を与えましょう。それらは創造をする源となるだけでなく、あなた方に深い喜びや、感動や、涙をもたらし、力となり、善悪を見分ける助けとなります。それらはあなた方の人生をより豊かにするでしょう。」

「私は良心というものも与えます。それによって神のように善悪を見分けることができるようになるのです。しかし善悪のどちらを選ぶかはあなた方の自由です。」

「私 はあなた方を男と女に分けます。それらが互いに交わることによって、今まで感じたことの無い深い快楽をもたらします。そしてあなた方自身が、神々のように 新しい生命を造ることさえ出来るのです。あなたを人を作る最初の人間にしてあげましょう。約束します。好きなだけ人を作りなさい。そしてあなた方は、新た に増えていく人を支配し、それらを教え導くものとなるのです。新しい出会いを楽しみなさい。」

「私は新しく増えていく人々にそれぞれ、異 なる役割と技(gift)を与えます。あなた方は与えられた技を活用することで、新しいものを作り出し、努力する事によって日々進歩していくのです。それ らによって、あなた方は深い満足感を得るでしょう。成長を楽しみなさい。あなた方の才能は無限なのです!」

「あなた方を創造主として相応しい、もっと美しい姿にしてあげましょう。釣り上がった大きな黒目、大きな頭に、細く貧弱な体と手足の代わりに、白い肌、彫りの深い顔、頭を飾る金色の頭髪、力強く長い手足を与えましょう。」

「あなた方を力強くするために、まず、『火』を教えましょう。それは食べ物をより豊富で美味しいものとし、様々な創造の道具となります。もしあなたが望めば、獣やこの地すべてを焼き尽くすことさえ可能となるのです。」

「さあ、契約のしるしに、この善悪の木の実を食べなさい。それだけで、あなた方にお見せしたもの全てを得ることができるのです!」


女 が見ると、その木はいかにもおいしそうで、目を引き付け、賢くなるように唆していた。女は実を取って食べ、一緒にいた男にも渡したので、彼も食べた。二人 の目は開け、自分たちが裸であることを知り、二人はいちじくの葉をつづり合わせ、腰を覆うものとした。(創世記3:6-7)