いつもの如く学校に登校した小学生達が、丸ごと、異世界に放り込まれ、自分達だけで生活することを強いられるという設定の作品です。何でもありの無法地帯において、自分達のルールを作り、強いものだけが生き残る世界が描かれています。
楳図かずおの作品全般に共通するのですが、一見、超常現象や異世界の恐怖を描写しているように見えて、実は一番、恐ろしいのは人間だというメッセージが繰り返し現れています。
見知らぬ世界に迷い込んだ後、真面目な教師や「給食のおじさん」といった大人たちが、本性をむき出しにして殺し合いを始めます。新しい環境に適応できない者達から、精神が崩壊し、脱落していくのです。