kurukuru89’s blog

主に原始キリスト教、哲学、心理、日本人について、気の赴くままに語ります。知識ではなく新しい視点、考え方を提供したいと思っています。内容は逆説的、独断的な、投影や空想も交えた極論ですが、日本人覚醒への願いを込めたエールであり、日本の発展に寄与する事を目的とします。(ここで言う日本及び日本人とはあたかもそれらを代表するが如く装うが、理性が未発達な為、感情的に動き、浅薄な信条に左右され社会に仇なしてしまう集団や人々を主に指しています)これらを通して人間に共通する問題をも探り散文的に表現していきます。

物語や寓話が持つ意味

神話や古くから伝えられてきた物語は重要です。人類の遺産と言われるような本は数多くありますが、そのうち後世まで残るはどのくらいでしょうか。文明は栄えては滅んできました。全世界的な単一文明を築き上げても、この先もそれが続く保障はありません。

 

図書館の本とてどうなるか分かりません。アレクサンドリアの図書館が喪失して2千年も経っていません。現代でも其処彼処で図書館の本がどんどん破棄されています。電子書籍とて何らかの災害があれば無事では済みません。大規模な電磁波障害や水害でいとも簡単に電子情報が失われてしまう可能性があります。

 

石に内容を刻み込んでおけば、かなり長くは持つでしょう。しかし長い年月の間に文字自体が過去のものになってしまう可能性もあります。また石版と言えども長い間には土に埋もれて忘れ去られたり破壊されてしまうかもしれません。

 

一番い良い方法は人の記憶を通じて語り継がせることです。人が存在する限り残る可能性がありますし、そもそも人が居なくなってしまえば伝える意味もありません。長い歴史を細かく正確に語り継がせた部族もありましたが、確実に伝えるには工夫が必要です。すなわち子供でも興味を持ち、覚え易いような物語の形にするのです。こうして世代や言語を超えて伝承させるのです。

 

ですから古来より伝わってきた神話や、物語、あるいは童話や童謡といったものは、どれほど内容が奇妙なものに見えようとも、過去に起こった極めて重要な出来事を伝えようと試みたものである可能性が高いのです。

 

現代においても、単なる娯楽に過ぎない書き物は沢山ありますが、書き手は伝えたくても直接は書けなかった内容を様々な寓話の形にして残しています。その方が受け入れられ易く、面白ければ多くの人にも読んでもらえます。

 

書き手や製作者は、表面上はその当時の体制や風潮に迎合したような形をとっていても、必ずそこに自分の言いたい事を忍ばせています。時には全く正反対の事を述べているように見える事もあります。しかし見る人が見れば分かるし伝わります。そうした視点で見ることにより、世に溢れている記述の数々にもそれなりの発見があるわけです。