SNSでこんな感じのつぶやきをみかけました。
「外国の男性に日本の女性は偽善者だと言われました。私は日本女性なのにどうしてそんな事を言うのでしょう。ショックと怒りでいっぱいです。誰か他の女性のことで彼がそう思ったとしても、どうしてそれを私に話したりするのでしょうか?」
日本女性が偽善者であるかどうかはともかくとして、この受け止め方に日本人の特徴が表れているように思うので、採りあげてみます。
(1)まずこの男性は、一般的な考えを言ったに過ぎません。これに対して反論があるならば、論理的に反論をすれば良いだけです。しかしこの人は、個人に対する人格攻撃と感情的に受け取ってしまったようです。
(2)悪いことは言わないでくれ、むしろ黙っていてくれという考え方が見えます。悪い事、不快な事は何も言わずに無かったことにしようという、まことに日本人的な考え方です。それが礼儀、マナーだと日本人は考えているのです。臭い物に蓋をして問題は先送り、表面上は穏やかでも、裏で陰湿な悪口を言っているところが、日本人は偽善者だと言われる理由のひとつでもあります。
(3)最後に、この男性に対して的外れの怒りを感じ、逆恨みをしています。男性は一般論を言ったのに過ぎないのに、誰かについての不快な思いを自分に向かって言われたと、最後まで曲解しています。つまり、男性が「江戸の敵を長崎で討つ」かのように、「他の女性」への怒りの感情を、この女性に向かって腹いせに発散していると思っているのです。
上のそれぞれを日本人の特徴としてまとめてみます。
(1)論理的な思考、会話ができず、感情的に捉える。一般論、抽象論についていけず、身近な具体論や個人の問題として捉えてしまう傾向がある。
(2)否定的な話題は当事者の前で話さない。言いたい時は当事者が居ないときに仲間内で話す。
(3)一般的な話を個人攻撃として捉え、いつまでも根に持つ
日本人は何かしらネガティブな話を聞くと、それを個人的な攻撃と受け止め、論理的思考が停止してしまいます。そして相手を恨み、直接相手には文句を言わずに、ネチネチと陰湿な攻撃を始めるのです。しかし表面上は善人面で、本人も自分を良い人だと思い込んでいます。こういった救いようのなさが、世界で日本が見捨てられている原因のひとつであるように思います。