日本人というのは根本的な対策をせずに小手先の策で済ませようとする傾向の強い人々です。個人としてもそうですが、組織となるとさらにこの傾向が強まります。
東京メトロの一部でクラシックなどの音楽を流す試みが始まったそうです。
確かに音楽療法というのもあり、リラクゼーションを目的とした環境では効果があります。しかしリラックスしようと意図して自分に合った音楽を自主的に聴くのと、ストレスフルな環境で強制的に音楽という新たな騒音を聞かされるのとは、まったく違います。
これを考えた担当者は想像力と思考力が足りなかった可能性もありますが、それ以上に世間にアピールできるコストの安い安直な対策を求められ仕方なく、このような馬鹿げた案を出し、それがそのまま通ってしまったのかもしれません。
通勤ラッシュ時のトラブルの増加やそれに関わる駅係員の負荷をどう解決するかは難しい問題ですが、都心への一極集中、時差通勤者や在宅勤務が少ない事、通勤者に見合う輸送量が足りていないという根本的な問題を抱えていながらも、それを解決しようと行動を起こす人はいません。
むしろそんな事をしたら国民の負荷は減っても経営者の利益が少なくなってしまいます。だから今日も利用者の利便性を考えているようなフリをしながらも、愚民どもからむしりとることに余念がありません。
(もし仮に石油タンカーから史上最大規模の原油が流れ出して日本の近海が汚染されるような事故が起きたとしても、お魚は洗剤で洗って加工したり焼き魚にして出せば分からねえだろって考えそうな人々ですね(笑)。)