「日本人には米があう」とか、「白いご飯はおしい」とかよく言われますが、日本人は本当にお米が好きだから、稲作を始めたのでしょうか。
稲作は小麦を育てるのと比べて、はるかに苦労を伴い手間のかかる仕事です。環境も泥水につかりながらの作業で劣悪です。なぜこんな作業をわざわざやっているのか。それには古来からの為政者の都合という理由があります。
小麦自体は作るのが簡単ですが、その後、製粉、ミキシング、成形、パンの焼き上げなどの手間がかかります。しかし、欧州では機械化が進み作業が分業されていた為、重労働ではありませんでした。さらにそれぞれが専門の職業となっているため様々な雇用を生み出します。対して稲作は調理は簡単ですが、農家にとっては厳しい労働となります。利潤もあまりあがりません。しかし米はそのままの状態で保存でき、煮るだけで食べられるという利点はあります。
日本は古来より、騎馬民族に支配された軍事独裁政権が続いており、国民は奴隷同然でした。軍人、兵隊の兵糧として、保存が簡単ですぐに調理できるコメは都合が良かったのです。また重労働の稲作により、国民どもを特定の土地に縛りつけておくことができました。これによって領民、領地の管理がたやすくなったのです。生産性が悪い為に小作人が豊かになることもありません。日本の支配の肝である「生かさず殺さず」という方針にも合っていました。
小麦によって作られたパンは、欧米では主食ですらありませんが、それでも日本より安価に育てることができ家畜の餌にすることができます。日本では牧畜が出来るような広くて穏やかな気候の土地はありません。天然資源は限られており、酷い気候のため穀物を育てるのも適しているとは言えません。それでも支配階級と大量の奴隷どもを養うのに、コメや麦に頼らざるを得なかったのです。コメが主体になったのは上に書いた通りです。日本人には小麦を製粉して、パンを焼くなどという余裕は無かったのです。
このように何十世紀にもわたって日本人は、コメが合っている、コメは美味しいなどと洗脳され続けてきたのです。