映画「シン・ゴジラ」に登場する異様な日本

シン・ゴジラ」は楽しく観ましたが、あらためて異様な日本についての描写が目立つ内容でした。その点はよく出来ていました。しかし共感を狙った層が日本限定的なものであり、極めてニッチだったので、海外では全然興行収入をあげられませんでした。日本人で政治にうんざりしている層なら、「あるある」と思わせる内容でしたが、そうでなければ長くて退屈な映画だったでしょう。以下、いくつか挙げてみます。

 

1.官僚は凄いというメッセージ

(1)政治家はクズだが官僚は志が高く将来を見据えている

(2)官僚は寝ないで頑張る、家庭よりも仕事を優先する

 

2.自衛隊は凄いというメッセージ

(1)自衛隊がいかに最新の兵器を有していて頼りになるか

(2)自衛隊がいかに組織立っていて懸命に頑張ってるか

 

3.日本の組織の欠陥について

(1)非常時でもまるで危機がないかの如く、ただ眼前の事務処理に集中

(2)何があっても、いかに平時のシステムと秩序を維持するかに汲々としている

(3)危機的状況でも呑気に将来の出世話や法解釈についての話をしている

(4)集団で動き、個人があまりフォーカスされていない。さらに人間的魅力も乏しい(だから映画映えしない)

(5)人が大量に死んでも、まるで感情が見えない。家族に不幸があっても淡々と仕事を優先する

(6)些細なミスも許されない、繊細で代替シナリオのない作戦を好む

(7)失敗したら終わってしまうような巨大PJに対するギャンブル的な入れ込みよう

 

4.国民は権威に服従すべきである

(1)とりあえず官僚や自衛隊に任せておけば大丈夫である、彼らが何とかしてくれる

(2)危機になると政治家を押しのけて、志の高い官僚が現れ、彼が日本を救ってくれる

 

5.日本人の歪んだ深層心理

(1)いつでも被害者面

(2)英知を尽くした最終兵器に対する盲目的な信仰

(3)「皇国の興廃この一戦にあり」的な、最終決戦に対する異様な期待と盛り上がり

 

シン・ゴジラ

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