人間はこの世において、常時、なんらかの問題解決を迫られています。眼前で起こる様々な出来事、将来に予想される出来事、大きな問題から、小さな問題まで、押し寄せてくる問題を次々に解決して先に進んでいかなければなりません。
これを解決せずにおくと、トラブルに巻き込まれることはもちろん、自身の精神的な健康を損ない、異常行動や精神症状が現れるようになります。
問題解決ができなくなったり、それを放棄した結果が、引きこもりであり、ウツであり、自殺ということになります。
人生で求められる問題解決は大きく分けて2つあります。論理的な解決と、感情的な解決です。男性は主に論理的な矛盾を感じて、それを解決したがり、女性は感情的な不満の解決をしたがりますが、どちらも必要です。
自身の問題解決のみならず、他人の問題解決も上手に手伝ってあげられるような人間は、どこの世界に行っても重宝され、それなりの成功をおさめることができます。
「ミドルメン」という、インターネットでのカード決済仲介業で大儲けした人物を描いた映画で、この手の人間の例を見ることができます。仲裁の上手い若者が、その能力を活かし、殺しにまつわるマフィアとのトラブルや、検事からの起訴を、次々に交渉によって解決し成功していく様が描かれています。
論理的問題解決は、おもに一人になって考えるのが有効ですが、感情的な問題解決は他の人間との接触が不可欠です。問題の種類によって、適宜、解決方法を適切に選んでいく必要があるのです。問題解決の為の基準は自分のなかに確固たる理念を持ち、同時に他人の動向や意見により微調整することが必要です。
他人の問題解決を手伝う際には、男性か女性かによって、あるいはその時その人が何を求めているのかによって、論理的な解決なのか、感情的な解決なのか、最適な手段を選択しなければなりません。
日本は様々な問題の原因が巧妙に隠されており、また帰属集団によってルールが異なるため、解決が難しく、大多数の人にとって生きにくい社会です。多くの人たちは「抑圧」することによって、表面上我慢していますが、当然これは真の解決策ではありません。
ひるがえって、社会の上の方に行くと、今度はルールを決定し、いかようにも曲げられる側に立つので、問題解決は非常に容易です。彼らが実に気楽そうに見えるのはそういうことなのです。