前頭葉を鍛える為だと言って、単純な計算問題や音読を一生懸命やっている人がいます。お笑い種です。何が楽しくてあんな単純作業を好き好んで続けているのでしょうか。
創造性や、いわゆるEQの高さが前頭葉に関係しているのは確かです。前頭葉というのは言わば馬の手綱です。締めたり緩めたりして脳全体をコントロールするのです。新しい発想というのは手綱を緩めたときに出てくるものです。その発想に論理的な筋道を通したり、理論化したりするには手綱を引き締めるのです。要はその緩急の使い分けが大切なのです。
ところが日本人の前頭葉の使い方は手綱を引き締める一方であり、また脳全体の勢いを削いで抑制する方向に使っています。だから創造性が乏しく、また大人しく洗脳されてしまう従順な人間が多いのです。
単純な計算や音読一辺倒という訓練は、何も考えずに一つの事にだけ集中する人間を生み出します。そういう単純な機械のような人間は体制にとっては都合が良いでしょうが、これからの混乱の時代にまともに生きていくのは難しいでしょう。