ルシファーは物理世界、すなわちこの世の「天と地」(sky and earth)を支配している「神」です。この世を舞台に、善と悪、神と悪魔が争っているという構図は、ルシファーが作り出した表面上のイメージです。
ルシファーはこの世を破壊しようと企んでいるどころか、この世を誰よりも愛し、ずっと続くことを望んでいました。しかしルシファーは天(heaven)での戦いに負け、この世界が真の神によってリセットされるまでの束の間の神となりました。
それではルシファーの現在の目的は何でしょうか。自暴自棄になって大戦争や大災害を起こし、徹底的な破壊を望んでいるのでしょうか。いやそうではないでしょう。彼は自分の賛同者を増やし、地獄への道連れを増やそうとしているのではないでしょうか。
その目的の為に、この世に人間達が喜ぶ理想郷を作ろうとしています。世界統一であり、科学技術によって支えられた平和な世界です。だったら現在、戦争や災害、貧困が蔓延しているのは何故でしょうか。ルシファーは知恵者です。決して拙速な策を採りません。戦争や苦しみが蔓延しているからこそ、ルシファーの作り出した理想郷を人間達が喜ぶのです。しかも人間自らがそれを成し遂げたと思わせる所に意味があるのです。
ルシファーの罠はこれだけではありません。この世で人間達が美しいと褒め称えているほとんどの物は、ルシファーとその配下の御使い達が作り上げたものです。性別、性愛、家族、子供、人種、奇妙で愛らしい動物達、青い空に白い雲、深い海、高くそびえる山々、壮大な滝やオーロラや虹、夜空に輝く星、科学技術によって作られたクルマや都市などなどです。
映画やドラマ、TVのバラエティを注意深く見てください。繰り返し、これらを褒め称えているのが分かるはずです。これらに対して感動し喜ぶのは禁止されてはいませんが、未練を残さない程度にした方が良いかもしれません。
新しい「天と地」(sky and earth)は、今とはまったく異なった世界かと思われます。復活した人間の多くは戸惑うかもしれません。人間の形も今とは全く異なっている可能性があります。アダムの本来の姿も、もしかすると例えば「グレイ」や「レプティリアン」のような形だったのかもしれません(笑)。 仮にもしそうだとしても、この世のくだらなさを認識している者にとっては些細な事です。
天は巻物が巻き取られるように消え去り、山も島も、みなその場所から移された。(黙示録6:14)
わたしはまた、新しい天と新しい地を見た。最初の天と最初の地は去って行き、もはや海もなくなった。(黙示録21:1)