ノアの洪水後に天界で行われた会話の物語。
御使いA: 「さあ、ルシファーが洪水を起こして地上の生き物をことごとく拭い去ってくれた。これからまた新しい天地創造が始まるぞ。」
御使いB: 「地球を覆っていた水蒸気層が無くなったおかげで、地上から太陽や月、星星を直接見ることが出来るようになった。白い空に代わって青々とした空、そして広大で深い海、切り立った高い山々が誕生した。なんと美しい光景であることか。」
御使いA: 「人間には過酷な環境だがな。これは地上を正しく管理できなかった人間共への罰だ。奴らはここで乏しい食料を漁って生きなければならない。奴らの味覚を弄って生き物を食べさせるようにしよう。」
御使いB: 「それは傑作だ。動物を殺して血を流しその死肉を食らうとはな。そのうち奴らは殺し合いや共食いを始めるぞ(笑)。」
一同哄笑
御使いC: 「様々な人種を作って奴らを相争わせよう。支配する人種、それを助ける人種、敵対する人種、そして奴隷となる人種だ。」
御使いB: 「それにしてもアバターを使ってプレイする事が禁止されたのは残念だ。」
御使いA: 「これは元々人間共にやらせるゲームだったからな。また我々の介入に対して批判もあった。だから禁止になった。しかしこれからは天候を自由に操作できるし、彼らの無意識に入り込んで、奴らの精神を操る事もできる。奴らの寿命も最大120年と決められたから、知恵の無い奴らを支配するのは赤子の手を捻る様に簡単な事だ。」
御使いB: 「俺は大雨や突風、台風を使って人間に試練を与えよう。」
御使いD: 「わたしは地震や噴火をつかさどろう。」
御使いE: 「俺は時化や大波をもって、海を航海する人間を時々殺してやろう。」
御使いF: 「わたしは突風や雪、氷、滑り易い岩肌をもって、山々を歩こうとする人間を時々殺してやる。」
御使いA: 「お前ら人間を殺すだけでなく、導いてやる事も忘れるな。」
一同頷く
水が海に引き、洪水後の地上が現れる。
御使いC: 「俺が作ったピラミッドがボロボロになって荒野の真ん中に…。残念だ。人間共には作れない代物なのに。」
御使いD: 「俺の作ったマチュ・ピチュの都市も険しい山の頂上に…。」
御使いE: 「俺の都市は海の底に…。」
御使いB: 「これからは科学技術は禁止となったのだから諦めるんだな。しかし大量破壊兵器が無くなって良かった。あんなものは詰まらない。俺は再び剣を使った勇猛な戦争が出来るようになったのが嬉しい。これはと思う戦士の心に入り込んで存分に楽しむつもりだ。」
御使いA: 「人間を地の表に散らして、様々な文化を持つ王国を作ろう。お前達はその手助けをしろ。そして互いに競わせ戦争を起こして、最終的に人間が、この地を統一し支配するというゲームを再び始めるのだ。」
一同納得する
主は言われた。「わたしの霊は人の中に永久にとどまるべきではない。人は肉にすぎないのだから。」こうして、人の一生は百二十年となった。(創世記6:3)
動いている命あるものは、すべてあなたたちの食糧とするがよい。わたしはこれらすべてのものを、青草と同じようにあなたたちに与える。(創世記9:3)