この世の神の目的

エデンの園の誘惑によって、物理世界は完全にルシファーのものとなり、それ以来、ルシファーは神と悪魔の2役を演じ続けながら今に至るまで「この世の神」 として君臨しています。しかし実はこの物理世界のそもそもの始まりでさえも、ルシファーの企画だったのではないかという疑念があります。創世記に書かれて いる人間を作った理由が腑に落ちないからです。

神は言われた。「我々にかたどり、我々に似せて、人を造ろう。そして海の魚、空の鳥、家畜、地の獣、地を這うものすべてを支配させよう。」(創世記1:26)

実 はルシファーは、我々人間が映画を見たりゲームを楽しむように、仮想世界を作ってそこでスリリングな冒険や闘いを楽しもうと最初から思っていたのではない でしょうか。しかしその目的を隠して、我々が籠の鳥を見て楽しむように、仮想世界の楽園に人間を置いて楽しむという構想を真の神に披露し許可を得て、この物理世界 を創造したのではないでしょうか?

本当の目的は退屈な天界の生活から抜け出て、血湧き肉躍る世界で人間が仮想世界を支配するという攻略ゲームを楽 しみたかった。そして人間という新たな生命体を自分の配下にすることで天界での発言力を高めたかった。だが全てが自分の予想どおり動いてしまっては面白く ない。公平でもない。そこで自分たちにも予測不可能な要素を付け加えた。それが人間の「自由意志」です。ゲームにおいて擬似乱数が使われるように、自分た ちと同等の魂をキャラクターに与える事によって、この仮想世界の外の住人が真に楽しめるゲームとなったのです。

ノアの洪水」までは実際 に、天界の住人もアバターを通してこの物理世界の攻略ゲームを楽しんでいました。しかし何時しかアバター同士の代理戦争の体を成してしまい、これを苦々し く思ったルシファーは「ノアの洪水」を起こし、このゲームを最初からやり直す事にしました。今度は天界の住人が直接ゲームを楽しむ事は禁止され、人間を裏 からサポートする事で間接的に関わるというルールを自分達に課しました。また人間達も知恵と知識を身につけ、思うように手なずける事が出来なくなったの で、科学文明の痕跡を破壊した上で、人の寿命を大いに短くする事にしたのです。

しかし天界をほぼ意のままに動かしていたルシファーも、キリストを攻略する事が出来ず、ついに天界での戦いに負け、彼らの活動はこの仮想世界が何時しかリセットされるまでのものとなりました。

さて、天で戦いが起こった。ミカエルとその使いたちが、竜に戦いを挑んだのである。竜とその使いたちも応戦したが、勝てなかった。そして、もはや天には彼らの居場所がなくなった。(黙示録12:7-8)

こ こで彼らのゲームの目的もひとつに集約される事になりました。つまり人間が「地を支配する」という目的を完遂させる事です。18世紀頃からヨーロッパを中心として 科学文明が急激に発達しました。人間が自ら発明したと思っている科学技術を使わせて、戦争や憎しみといった困難を乗り越え、世界の統一と恒久平和を樹立さ せるのです。ただしその実態はディストピアです。

さて自らの手で世界統一を成し遂げた人間は、科学技術文明を深く愛するようになり、ルシファーと同心するようになります。「科学技術」というのは、実は人間にとっての「大艱難」です。エデンの園ではそのようなものは無かったからです。「科学技術」というのは非常に魅惑的で、多くの人々はこれに心酔しています。

仮 想世界のリセットによって、新しい天と地を迎えるはずの選民(chosen:選ばれた者)であっても、もし科学技術の無い世界、とりわけ火さえ使えない原始的な世界を目にし たら戸惑うかもしれません。現代文明を無邪気に享受し、恋愛や出世、富や名声の攻略ゲームを楽しんでいる人たちにとっては、それからが大きな試練と言えるかもしれませ ん。

こうして仮想世界のリセットボタンが押されるまでの間、できるだけ多くの人間、さらには選民でさえも惑わして、地獄への道連れを増やすのが、「この世の神」の目的なのです。

にせキリストたちや、にせ預言者たちが起って、大いなるしるしと奇跡とを行い、できれば、選民をも惑わそうとするであろう。(マタイ24:24)

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